俳優・アーティストとして幅広く活躍する桐谷健太さん。大河ドラマ「べらぼう」で演じる大田南畝(おおたなんぽ)は、彼の持ち味が存分に発揮された役柄です。今回は、そんな桐谷さんの「べらぼう」な魅力をたっぷりご紹介します!
桐谷健太ってどんな人? 実は音楽好きな俳優さん!
桐谷さんは、1980年2月4日、大阪府生まれの俳優・歌手です。2002年にテレビドラマ「九龍で会いましょう」で俳優デビューして以来、映画やドラマ、舞台など幅広いジャンルで活躍しています。
特に2008年のドラマ「ROOKIES」でブレイクし、その熱い演技とワイルドな雰囲気で多くのファンを魅了しました。受賞歴も豊富で、エランドール賞新人賞やおおさかシネマフェスティバル助演男優賞、東京スポーツ映画大賞男優賞など、さまざまな賞を受賞されています。
そんな桐谷さん、実は高校時代は軽音楽部に所属し、ドラムや三線(さんしん)、ギターなど多彩な楽器をこなす音楽好き! 俳優業だけでなく、音楽活動も積極的に行っています。
2013年にはドラマ「Y・O・U やまびこ音楽同好会」の主題歌で歌手デビューし、2015年以降はau「三太郎シリーズ」のCMで浦島太郎役を演じた際のオリジナル曲「海の声」が大ヒット。なんと紅白歌合戦にも出場しました。
プライベートでは2014年に結婚し、2人のお子さんがいらっしゃいます。趣味は旅と妄想、特技はドラムと三線。いつも新しいことに挑戦し続ける桐谷さんは、これからもたくさんの人を楽しませてくれそうです。
大河ドラマ「べらぼう」で桐谷健太が新たな魅力を発揮!
2025年放送のNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)~」は、江戸時代中期の町民文化が花開いた時代を舞台にした時代劇です。主人公は“江戸のメディア王”と呼ばれる蔦屋重三郎(横浜流星)。その周りには、常識を超えた個性豊かな面々が集まります。
ドラマも中盤になり特に注目なのが、第20回から登場する大田南畝【狂名・四方赤良(よものあから)】役を演じる桐谷さん。実はこれで大河ドラマ3度目の出演。存在感がますます増しています。
大田南畝役の桐谷健太さん、現場はこんな感じ!
桐谷さんが演じる南畝は、明るくて軽妙、そしてとにかく言葉遊びが得意。収録現場では、南畝の陽気な雰囲気にみんなが笑顔になり、撮影が終わると自然と拍手が起こることも。共演者もその明るさに引き込まれていると語ります。
桐谷さん自身も「自分なりの南畝としての詠み方を、いい感じでやれていると思います」とコメント。狂歌のセリフ回しは独特で、言葉遊びを意識しながら、その場の空気感や感覚で演じているとのこと。
「激動の時代に『めでたいめでたい』と言いながら、世の中を明るくしようとした南畝の生きざまを微笑ましく見ていただけたらうれしいです」と視聴者へのメッセージも届けています。
また、「ただその明るさの奥には何があったのか、もしくは無垢な明るさだったのか。これから更に探求したいです。
彼の辞世の句(じせいのく)にヒントを感じた今日この頃です」と、役への思い入れも語っています。
狂歌の世界と「べらぼう」のテーマ
「べらぼう」という言葉は、もともと「たわけ者ら」「バカ者ら」という意味ですが、時代とともに「普通を超える」というニュアンスに変化しました。
江戸の言葉「べらんめえ」の語源とも言われ、常識外れの発想や行動から時代の寵児(ちょうじ)へと変わっていく蔦屋重三郎や、その周囲の人々を象徴しています。
南畝の狂歌は、言葉遊びと技巧の高さに加え、社会風刺や滑稽味も特徴です。
たとえば、「あなうなぎ いづくの山のいもとせを さかれて後に 身を焦がすとは」という歌は、言葉の音や意味を多重に利用し、恋の苦しみを、うなぎが料理される過程になぞらえてユーモラスに表現しています。
南畝の狂歌は、見た目は滑稽(こっけい)でバカバカしい内容に見えながらも、実は超絶技巧に支えられており、即興の妙技とも言えるものです。
ドラマでは、南畝の狂歌の魅力が、蔦屋重三郎や江戸の文化人たちとの交流を通じて生き生きと描かれています。
南畝の明るさと狂歌の世界観が、江戸の町に新たなムーブメントを起こしていく様子は、視聴者にも大きなインパクトを与えています。
まとめ
桐谷さんが演じる大田南畝は、江戸の文化と明るさを体現する存在として、大河ドラマ「べらぼう」の中でひときわ輝いています。
狂歌やユーモアを自在に操るその演技は、ただの時代劇の登場人物を超え、現代の私たちにも共感と笑い、そして心の余裕をもたらしてくれます。
俳優としてもアーティストとしても、常に新たな挑戦を続ける桐谷さんの魅力が、南畝というキャラクターを通して存分に発揮されています。
これからも桐谷さんのさらなる進化と、彼が描き出す多彩な世界観から目が離せません。
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